会長コラム
100カ国進出を目指す
日本のマーケット・ニーズと世界のマーケット・ニーズは、必ずしも一致しない。
そのひとつの例が、ブランド品である。ルイビトンの売上のうち、日本法人が売った1,200億円は、全世界の6割を占めるそうである。ロンドンやパリなど海外店舗での購入者の3割以上が日本人だそうだから、ルイビトンは、日本国内と海外に行った日本人によって支えられている言って過言ではない。
全く違う例もある。それは家電製品だ。日本の主要電機メーカ10社の合計売上は約50兆円ある。この10社でほぼ100%近いシェアーを持っている。日本人の要望は様々で、その趣向を受け入れるために、様々な製品が乱立することになる。その結果、開発、製造コストが膨らみ、この10社の合計純利益は5,000億円程度しかない。
ところが、海外には、たった1社で1兆円の利益を生み出している企業がある。その会社の名は、サムスン電子だ。 2004年に純利益が100億ドル(約1兆円)を突破した。その時、100億ドルを越した企業は、世界に9社しかい。
このサムスンは、不思議な会社だ。同時に私が、憧れ目指したい会社の一つでもある。
サムスンの韓国国内でのシェアーは、10%ほどしかない。私がソウルと訪れた時、人気のないメーカーだと聞いた。しかし、そのサムスンが2006年、液晶・半導体・携帯電話など16の分野で、世界一のトップシェアーとなっている。
つまり、サムスンの市場の捉え方は、国内や地域という個別の単位ではなく、世界全体をひとつのマーケットと捉えているところである。サムスンの製品を販売する現地法人会社は130以上の国、60カ国近くの国に生産工場を持つ多国籍企業である。
こうなると、国内で作って海外に輸出するだとか、海外から安い部品や商品を輸入して国内で販売するなどと言った、こんな単純な地域ギャップを利用するようなビジネスモデルではもはや太刀打ちできないのである。
ルイビトンが売れる日本にいると、その感覚が世界標準だと勘違いしてしまう。その勘違いが起きる日本に的を絞ったルイビトンの戦略も成功だが、少子高齢人口減少が進む日本市場への依存度を下げなければ、ルイビトンの未来はないだろう。
サムスンの製品が ........
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